修了生(平成22年度生)からのメッセージ / Message from Graduates
久留米大学認定看護師教育センター 新入生の皆様へ
がん化学療法看護分野、緩和ケア分野4期生の皆様、がん放射線療法看護分野2期生の皆様、この度は入学おめでとうございます。
皆様は今どんな気持ちでこの時を迎えていらっしゃいますか。緊張感とともに、これからの期待もあれば不安もあるのではないかと思います。私もちょうど一年前、緊張した気持ちで入学式に臨み、センター長をはじめご来賓の皆さまからのお話に、改めてこれから自分が歩んでいく道への使命感、責任感を自覚したことを思い出します。
今回、新入生の皆様にお伝えしたいことがあり、この手紙を書かせていただきました。
3月11日に発生した東日本大震災で、私の住んでいる仙台をはじめとする東日本は大きな 被害をうけました。震災が発生した直後より、日本全国から支援や励ましをいただき本当に感謝の気持ちでいっぱいです。震災当日、私は勤務中で初めて体験する揺れの中、患者様の安全確保に必死でした。地震によりライフラインが断絶され、とんでもないことが起きたのだろうと想像できましたが、病院の外で起きている情報をなかなか得ることができませんでした。 その夜は病院で過ごしましたが、窓の外を見れば、普段家の明かりで明るい街並みが真っ暗で生活感が全く感じられなかったこと、そしてラジオから流れてくる情報は沿岸部での甚大な津波被害で、恐怖と不安が増していくばかりでした。そのような中、ふと携帯電話をみれば、久留米の教育センターで同期だった仲間や先生方からの着信通知とメールがたくさん入っていました。心が折れそうになる中、仲間や先生方からのメッセージを読んでは涙をし、気持ちを奮い立たせて前に進むことができました。そして、仲間や先生方のおかげであきらめかけていた認定審査も無事に受けることができました。
今回の震災では、多くの方の命が失われ、今も行方不明になっている方がたくさんいらっしゃいます。人として生きていくことの意味を考え、犠牲となった方達の思いも心の片隅において、生きていかなくてはと感じています。在学中は、ことあるごとにいろいろな方から同期の仲間や先生方との絆の大切さの話を伺い、実際にいろいろな方に支えられて卒業することができました。そして、今回の震災でさらに、同期の仲間や先生方、いろいろな方に支えていただいて前に進むことができ、人との絆の温かさ、大きさ、大切さを再認識することができました。
新入生の皆様、ここで出会った同期の仲間や先生方、この半年間で関わる全ての方との絆が皆様の一生の財産となると思います。時には困難なことにもぶつかるかもしれませんが、人との絆を大切にして頑張っていただきたいと思います。そして、がん看護に携わる仲間の一人として、皆様を応援したいと思います。皆様のご健闘をお祈りいたします。
平成22年がん放射線療法看護分野第一回修了生に宮城県出身者がいますが、仙台に戻った後、3月11日、職場で被災。未曾有の大震災と向き合い、乗り越えようする彼女から、本年度入学式にメッセージをいただきましたので、改めて紹介させていただきました。
がん放射線療法看護分野2期生の皆さまへ
がん放射線療法看護分野は治療施設数が少ないことからどうしても少人数クラスになりがちですが、久留米大学認定看護師教育センターではがん領域の3分野が集まっているという恵まれた環境にあるので、合同授業や発表会など普段の会話の中からも多くのことが学べました。がん看護をする中で、自分の得意分野だけが理解できても十分とは言えません。対象を理解しケアするには、その患者に関する様々なことを知っておく必要があります。私の場合、それが一番実感できたのは臨地実習でした。放射線療法に関することだけでなく、認定としての役割の実践や調整など、知識と看護実践の統合を経験することで、また新たな課題が見つかり学びが広がり深まっていきました。半年間の中で大変な時期もありましたが、教育課程での学びを活かし、これからも様々な背景を抱える患者・家族に対して治療を完遂できるよう支え、指導し、チームの中の調整を行いたいと思います。
がん放射線療法看護分野2期生の皆さまへ
認定看護師教育センターで学んだ半年間は、「常に振り返る、考える」の繰り返しだったと思います。今まで自分が行なってきた看護について振り返るとともに、その時点で直面している事について、どう捉えてどう対応していくのかを必死に考えていました。そして、半年間の中には時に困難なことにも直面しましたが、同じ志を持った同期や支えていただいた先生方がいたからこそ、乗り越えることができたと実感しています。本当にこの半年間は貴重な時間となり、今後、自分が進んでいく道のりの中で大きな影響を与えるものだと思います。現在、私は所属している病棟で自分ができる役割は何だろうかと考えながら日々過ごしています。3月の大震災を経験し、「人との絆」、「ともに進もう」ということの重みを実感しています。看護の場面でも同じことが言えると思います。自分が関わるすべての人との絆を大切に、一緒に進んでいこうという姿勢を忘れないようにしていきたいです。そして、がん看護の質が向上していくことに少しでも貢献できればと思っています。教育センターで学んでいる学生の皆様、皆様の周りには自分を支えてくれる人達がたくさんいると思います。お互い助け合って充実した半年間を過ごしていただけたらと思います。また、認定看護師を目指している方も、目指そうと思った熱い気持ちをいつまでも忘れずに頑張っていただければと思います。皆様と同じ志をもった一人として、私も皆様を応援しています。
研修を終えて(がん放射線療法看護分野2期生の皆さまへ)
この学校を卒業して臨床の場に戻る時、自分ではあまり変化がないように感じていましたが、今まで疑問に思えなかったことなどが疑問に思えるように、そして患者さんが考えていることや思いが少しずつ伝わってくるようになりました。この学校での半年間はとても有意義なものになり看護師としての看護観が少し変化したと思います。まだまだとまどいもありますが、徐々に頑張っていこうと思います。
がん放射線療法看護分野2期生の皆さまへ
新しい土地で生活することや、初めて出会う人々と同じ席で学ぶことは、誰もが不安でいっぱいだったと思います。入学式で初めて出会ったときの緊張したみんなの顔が今でも懐かしく思い出されます。しかし、毎日のように同じ志をもつ仲間や先生方とふれあうなかで、互いを必要とし、一人ひとりがかけがえのない存在となっていきました。今、それぞれの場所に戻り、改めて久留米大学で学んだ時間の重みを感じていることと思います。辛いことをいろいろな方法で乗り越えてきた力は、今後もあらゆることに活かされていくでしょう。在学中、支えていただいたみなさまに感謝いたします。
認定看護師としての思い(がん放射線療法看護分野2期生の皆さまへ)
私は、「がん放射線療法看護の知識や技術を高めたい」、「患者や家族・医療従事者とのコミュニケーション能力を高めたい」、「がん領域の認定看護師教育課程が3分野もある久留米大学認定看護師教育センターで学びたい」という思いからがん放射線療法看護認定看護師を志しました。昨年の教育課程を振り返ると、がん化学療法看護分野・緩和ケア分野の学生とも交流ができ、各々の視点で有意義な意見交換をすることができました。また、患者の背景を捉え治療完遂に向けたコーピングを理解し、看護介入することの重要性を学ぶことができた臨地実習は、私自身が成長する大変良い機会となりました。今年度より自施設で認定看護師としての実践が求められています。すぐに結果を出すことは容易ではありませんが、臨床においても放射線療法を受ける患者特有の不安を捉えコーピングを的確に評価し、患者・家族へ看護介入していきます。また、治療機器の精度も向上し治療適応となる患者も多くみえますので、患者セミナーの場や院内外の講義の場で放射線療法の基本や実際を、患者・家族・医療従事者に理解して頂けるよう活動していきたいと思います。新入生のみなさまも教育課程の場でたくさんの学びと仲間を得て、今後活躍されることを期待いたします。
がん放射線療法看護分野2期生の皆さまへ
私は、放射線治療に携わり数分の治療の中にも看護があると日々感じていました。自分の実践する看護が本当にこれでいいのかと感じるようになり、久留米大学認定看護師教育センターへの入学を決意しました。大切な家族を残し、遠く離れた九州へ移り住むことへの不安がとても大きくありました。講義が始まってからは、難しい内容に、ついていけるだろうかと日々不安に過ごしていたことを思い出します。しかし苦しい状況の中でも私が耐えることができたのは、家族の支えと職場の上司の心強い励ましがあったからだと思っています。そして何より同じ志しを持つ14名の仲間と土肥先生に出会うことができたことが、私の一番の財産となりました。自施設に戻ってからも相談できる仲間がいると思うと、とても心強く感じます。苦しい時を共に過ごした仲間は、大きな力になっていると日々感じています。今は、一人一人が毎日の講義を消化していくことに必死ではないかと思います。決して平坦な道ではなく、苦しくて潰されそうになる時もあるかもしれません。しかし自分が決めた道を信じていけば必ず乗り越えることができます。これから皆さんと一緒に放射線療法看護を充実させていけることを楽しみにしています。
これから実習にのぞむ がん化学療法看護分野4期生へ
これまで、そしてこれからの看護師としての時間のなかで、久留米で学ぶ期間はたった半年間です。本当に貴重な半年間ですが、もう残された期間も限られています。環境や皆さまの思いは様々だと思います。レポートや試験に追われ、精一杯だと思いますが、自分のためだけに集中できることは、この先たぶんないかもしれません。絶対に後悔しないように、ここでしか知りえなかった仲間の存在に感謝し、たまには息抜きをしてこれからの期間や実習に臨んで欲しいと思います。実習の真っ最中に、情報交換と励まし会という名目で女子会を開催したことも、よい思い出です。うまくメッセージが伝わるといいのですが、どうぞよい時間をお過ごしください。
がん化学療法看護分野4期生の皆様へ
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。半年間の認定看護師教育センターでの生活も早いもので三分の一が過ぎようとしていますね。お友達はできましたか。勉強は進んでいますか。毎日忙しい日々を過ごしていらっしゃることと思います。振り返ると、私が昨年認定看護師教育センターで学んだ半年間はあっという間でした。専門的なことを学ぶことに伴う新たな疑問、広がる不安。その繰り返しでしたが、仲間と一緒に学習することの大切さを学びながら疑問を解決していくことができました。私は、ひとりで勉強するほうが好きなタイプでしたが、仲間と一緒に勉強することで、自分では気づかない、考えつかない発言にはっとさせられたり、なるほどと感じたりしました。何よりも、心強さを感じることができました。これからは試験や実習と盛りだくさんですが、仲間と助け合いながら、貴重な半年間を大切に過ごしてください。同じ目的で集まった仲間ですから、自然と意気投合しやすいのではないでしょうか。今、勉強ができる環境に感謝し、仲間を大切に頑張ってください。
がん化学療法看護分野4期生の皆様へ
ご入学おめでとうございます。期待や不安、希望、さまざまな気持ちを心に持ちながら入学されたことと思います。きっと今は、授業と並行しながらのレポートや試験で、大変な状況にいらっしゃると思います。昨年、同じ思いを経験した者としては、同じように苦しい思いを思い出したり、今になると「あの頃、もっと勉強しておけば良かった」と後悔する気持ちになったり、苦しかったけれども「楽しかった」と思ったり、いまだに気持ちが定まりません。もうすぐ折り返し地点になると思いますが、一つひとつの授業を大切に受け、自分で考えることが、とても大切なことなのだと思います。自分で学習したことは確実に自分にかえってきます。そして、同じ教室の仲間をどうぞ大切に。これから実習、事例まとめ、発表、修了試験、卒業、認定審査…と続いていきます。一緒にがんばった仲間たちが、心の支えになります。過ぎたらあっという間ですが、これからまだまだ険しい道が続くと思います。どうぞお体には気をつけて、心に楽しみは持ちつつ、頑張ってください。
がん化学療法看護分野4期生の皆様へ
入学おめでとうございます。同じ夢に向かっている仲間がいることは心強いものです。辛いこともあると思いますが、遊び心を忘れずに、楽しみながら勉強してください。「書いて覚える」これが覚えるときのポイントだと思います。テストは返却されたら、間違っていたところをもう一度勉強することが試験対策だと思います。私は、高山にいては出会わなかった友人ができましたし、そんな友人に支えられた6か月でした。6か月、悔いのないように頑張ってください。
がん化学療法看護分野4期生の皆様へ
4期生の皆さま、京都の青空からエールを送ります。
がん化学療法看護分野4期生の皆様へ
久留米大学認定看護師教育課程への入学おめでとうございます。入学してひと月が経過し、座学に慣れてこられた頃でしょうか。久しぶりの学生生活だと思いますが、半年間というと長いようで、とても短い時間です。この時間を大切にお過ごしください。テストや実習と大変なこともありますが、仲間がいます。頑張ってください。
緩和ケア分野4期生の皆様へ
この6ヶ月間は、一人で頑張ったというより、仲間の存在がとても大きく、貴重な6ヶ月です。苦しいときや辛いときもあるかもしれませんが、仲間とともに乗り越えていけます。そして、この貴重な時間を楽しんでください。学生になることはもう最後かもしれませんし、久留米に来たからには久留米も満喫してみてください。美味しいものたくさんありますし、色々なラーメンやもつ鍋にも出逢いますよ。
緩和ケア分野4期生の皆様 入学おめでとうございます
私は入学前、若い皆と一緒にやっていけるだろうか、講義や試験、実習をこなしていけるだろうかと不安でいっぱいでした。しかし、すぐに親しい友人もでき、緩和ケアの仲間だけでなく、分野を越えた仲間、そして先生方からの刺激や励まし、力をたくさんもらい、半年間頑張れました。毎日、大変だとは思いますが、1~3期生もやってこれました。だから4期生の皆様もやっていけるはずです。しっかり食べること、寝ること、辛いときは辛いということ、泣きたいときは泣くこと、何か楽しいことを見つけること、時には人を頼り甘えることも大切です。看護師は普段、こんなことを患者さんに言っているのに(しっかり食べることは緩和ではあまり言わないですね)、自分は我慢してしまうことも多いですよね。自分を大事にできないと、患者さんやご家族を大事にできないと思います。自分をしっかりいたわり、仲間をいたわり、半年間頑張ってください。