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事例発表会(2012年11月27日) / Landscape

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 紫陽花が色を深めた6月、私たち緩和ケア分野・がん化学療法看護分野・がん放射線療法看護分野の61名は、久留米大学認定看護師教育センターに入学しました。「特定の看護分野における高度で専門的な知識及び実践力とともに、倫理観、教育・調整能力を身につけ、保健医療福祉活動において看護活動の質の向上に資する人間性豊かな認定看護師を育成する」という教育目的のもと、私達はこの半年間、最新の知識と技術について学ぶことができました。

 緩和ケア分野5期生は、患者と家族の伴走者として「いのち」を支える質の高い看護を提供することを目標に取り組んできました。臨地実習では高度で専門的な知識と技術を持って患者・家族の傍らに寄り添い、本来持つ力や希望を支えることが、そのQOLを向上させることを学びました。また、ただ一つの人生をその人らしく生き抜くことの支援を考えることが、私たち自身の看護観や死生観に向き合うことにつながり、認定看護師としての精神を養うことができました。今後もここで出会えた29名の仲間との絆を大切にし、緩和ケアを広く浸透させるために研鑚を積みながら社会に貢献していきたいと思います。

 がん化学療法看護分野5期生は、がん化学療法看護に関する専門的知識・技術を学ぶため、日々学習に取り組んできました。実習では、患者の個別性やその人らしさに目を向け、支援の大切さを学びました。また、認定看護師の役割や専門科目の難しさに何度も壁にぶつかりました。そのたびに悩みながら、自分自身と向き合う日々でもありました。この時間は自分たちの成長につながる貴重な時間であったと思います。今後も私たちは、がんと診断され、化学療法が選択肢の一つとなった患者・家族が日常生活や社会生活を送りながら、治療の継続ができるように支援し、患者のQOLの維持・向上に努めていきたいと思います。ここで半年間支えあった仲間とともに、連携を取り、がん医療におけるチームの一員としての役割を担っていきたいと思います。

 がん放射線療法看護分野3期生は、治療完遂に向けて、患者・家族が安心して放射線治療を受けられるように支援することを目標として半年間学んできました。有害事象の早期発見・重篤化予防のために、患者に心から寄り添い体験を聴き、根底にある思いや治療に向かう姿勢を理解し、その人自身が健康になろうとする力を支えていくことの大切さを学びました。放射線治療は多職種が関わる治療であり、スタッフ間の連携が不可欠です。チーム医療を円滑に進め、患者が安心して治療を受けられる環境を積極的に整えるために、一緒に学んだ仲間と連携し、施設や地域医療における調整をしていくことも私たちの役割と考えます。

 今回私たちは、実習での実践を考察することで更に学びを深め、事例集としてまとめることができました。私たちに多くの学びを与えてくださった患者・家族の皆様、各実習施設の施設長様をはじめ、看護部長、ご指導いただきました指導者、スタッフの皆様方に、この場をかりて心より感謝申し上げます。

事例発表会